庭に笑いカワセミが来た!
クッカバラ(ワライカワセミ、Laughing Kookaburra)はそのなんとも形容しがたい、けたたましい笑い声のような鳴き声で有名なオーストラリアの鳥です。上の写真よりもさらにくちばしを高く掲げてとてつもなく大きな笑い声を発します。これは自分達の縄張りを他のグループに知らせるためのもの。他のグループも負けじとけたたましい鳴き声で応えてその縄張りを主張します。昔の開拓者達はその異様な笑い声を耳にしてどんな獣だろうかと想像しておびえたそうです。
オーストラリア東海岸の林間地帯に生息し、田舎の方にドライブに行くと道路沿いの電信柱などにとまって獲物を待ちかまえているのがよくみかけられます(最近はもともとの生息地でない西オーストラリア州にも移入され同州の生態系への影響が心配されています)。体長は成鳥になると40センチを越え、近くでみるとけっこう大きいです。
クッカバラ "8コマ" アルバム |
5. どっち行こうかな |
1. こっち見てポーズ |
6. 隣の庭もいいけど・・ |
2. ミミズをゲット! |
7. やっぱこっちがいいや |
3. ごくり |
8. 物干し竿の上で |
4. 飛んだ! |
クッカバラは肉食でその大きなくちばしを使ってミミズやとかげの他、小さめのヘビまで食べてしまいます。ピクニック場でバーベキューなんかやってるとねだりに来るヤツもいます。肉でわりと簡単に餌付けできるようです。うちではそんな豪勢なこと出来ませんが。
そんなうちにもある春の日、庭にクッカバラが遊びにやってきました。体つきやしぐさであきらかにまだ幼鳥だということがわかります。ここは住宅街の中の小さな庭です。迷い込んで来ちゃったのでしょうか。近くでクッカバラの笑い声を聞くことはよくありますが、実際にクッカバラがうちの庭を訪れたのはこの日一日だけ。
クッカバラはハ虫類とかミミズとかガーデニングに有益な小動物ばかり食べて害虫はあまり食べてくれないのでハッキリ言ってオーガニック・ガーデンの友とはいえません。でも餌付けされていないクッカバラが遊びに来るということは庭の生態系が豊かであるという証といえるかも。
ワライカワセミまめ知識
- ラテン名はDacelo novaeguineae。
- 寿命は20才くらいまで。
- 生涯同じつがいで暮らすといわれています。
- 春から夏(9月〜1月)にかけて2〜3羽のひなを孵します。
- 卵を温めたり給餌するのはオス・メス両方でシェアします。
- お兄さんやお姉さん鳥も子育てや縄張りを守る手伝いをします。つまり巣立ちはせずに4年ぐらい同じ巣で家族で暮らします。これはオーストラリアの鳥に多く見られる特徴です。
- 全長46cmまでなる世界最大のカワセミです。
- 2000年に開催されたシドニー・オリンピックのマスコットになりました。
- オーストラリアのアイコン的な存在としてコアラ、カンガルー、エミュー、カモノハシ等とともによく記念切手やコインの図柄、店やチームの名前等に使われます。
- オーストラリアにはカワセミが10種おり、そのうちの2種がクッカバラ−Laughing Kookaburra(ワライカワセミ)とBlue-winged Kookaburra(=Dacelo leachii)です。Blue-wingedの方はその名の通り青い羽と尾をもっていてよくオーストラリア土産のぬいぐるみになっていますが、目の縞がなくちょっときつい顔をしています。クイーンズランド東部に生息する鳥なので私の住むビクトリア州にはワライカワセミしかいません。
2004年3月追記
我が家から車で30分ほどのシーウインズ・ガーデンで野生のワライカワミ(成鳥)をかなりの至近距離から撮影することができました!! 下の写真をクリックすると大きな画像がご覧になれます。
2004年7月追追記
ワライカワセミが家族でやってくるようになり
2004年7月の庭でリポートしました。
我が家に来るオーストラリアの他の野鳥については
庭に来る鳥をご覧下さい。
初筆−2001年3月、最終更新−2004年7月