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オーガニックな病虫害対策とは?

農薬や殺虫剤を使わずになんとか害虫駆除をしたいと思っていますか?

私もガーデニングを始めたばかりの頃はそうでした。若芽に群がるアブラムシを見つけるや否や、ニンニクとトウガラシのスプレーを作って一匹残らずいなくなるまで噴霧し、カムバックして来そうな頃を見計らってまた噴霧するというように化学薬品に頼らない害虫駆除に奮戦していたのです。

テントウムシの一種
庭の生態系を豊かにしよう

そのうち、根本的なところで見当違いしていたことに気づかされました。そもそも害虫とは何でしょうか? ある種の虫は私達が育てている植物に被害を及ぼすということで害虫というレッテルを貼られますが、全ての生物はバランスのとれた生態系の中でそれぞれの役割を果たしているのです。もし庭が豊かな生態系を保っていれば、ある特定の虫が異常発生して庭の植物を全滅させてしまうようなことはありえないはずです。このような被害は単一作物栽培に代表される生態系の崩れた農地に起こりやすいものです。

ですから害虫対策についての私の意見は、多少虫がついている植物を発見しても、それが元気そうなら放っておきなさいということです。虫のついた植物をほったらかしにしておけば、結果は当たり前のことですが生きのびるか死ぬかのどちらかです。
化学薬品に汚染されていない生態系バランスのとれた庭ならば、害虫がある一定量まで達するとどこからともなくそれを餌とする虫や鳥が庭にやってきます。植物が健康であれば、多少の虫がついたとしても大きな被害にはなりません。植物が死んでしまうということは、害虫のせいというより、もともと植物がそれに対峙する力を持っていなかったということです。

ナメクジをつつくペッパー
ニワトリはナメクジや青虫が大好き
すなわち、 などの不適切な育成条件が原因で植物がひ弱であったということです。また、一、二年草であれば寿命が近づいて弱っていたということもあります。これは耐病性についても同じことがいえます。

また、窒素系、リン酸系の肥料の投与によって短期間で急成長をとげた植物も自然のスピードでゆっくりたくましく育った植物より虫の標的になりやすいことがわかっています。

ですから、まず病虫害対策に必要なのは急がばまわれ。遠回りのようでも、植物が元気に力強く育つ環境を整えてやり、耐虫、耐病性を高めてやるのが一番です。気候の合わない植物は避け、その地域に合う品種を選択します。気候は合っているはずなのにいまいち元気のない植物は思い切って場所を変えてみましょう。突然元気になる場合があります。マルチング、健康な土壌作り、コンパニオン・プランティング、輪作、タイミングの良い水やりやほどほどの施肥などを通して、植物が受けるストレスを減らしてやり、あとは自分の庭の生態系の豊かさを信じて植物の驚くべき生命力に任せましょう。

このような病虫害対策には少なくとも2、3年かかると気長に考えて下さい。どんなに本を読んで勉強したつもりでも自分の庭のミクロ気候、ミクロ生態系は唯一無二のものであり、それはやはり経験を通して感覚としてつかんでゆく以外ないのです。庭の出来事を一週間ごとに記録していくのはこの感覚をつかむ上で役に立ちます。私はデータベースに天候、種まき、植え付け、開花、収穫、病害虫、野鳥や虫の訪来、池などの項目に分けて毎週末その週に起きたことを手短かに記録しています。2、3年分たまると前年同期との比較ができて季節の傾向や年ごとの微妙な生態系の変遷もわかってきます。

バードネットを張った小松菜畑
バードネットはモンシロチョウ除けに便利

この2、3年という期間は、失敗と成功を繰り返しながら自分の庭と相性の良い植物(野菜であれば虫のつきにくい季節)を見つけながら無理のない庭作りをしていくのに必要な期間というだけではありません。頭の切り替えに必要な期間でもあります。虫のついている青菜は気持ち悪くて食べたくなかった気持ちから、虫つきの青菜が当たり前でそれを誇りにさえ思える気持ちへと変化していくのに必要な年月です。 虫食いもなくどんなにきれいに見える青菜だって水を張ったボールに10分も浸しておけばアブラムシや赤ちゃん青虫の5、6匹くらいは浮かんでくるのが普通です。それは青菜が虫達にとって安全なすみかとなっており豊かな生態系の一部分をなしている証拠でもあります。虫がつかない青菜などというものは、本来の自然から切り離されていて異常このうえないことなのだということを身をもって実感することが重要です。オーガニック・ガーデニングにおける害虫対策とは、結局のところ、経験を通して「害虫」というものに対する意識を変えることに他ならないのではないでしょうか。

上記のように書くとまるで悟りきってしまったように聞こえるかもしれませんが、正直なところは「いちいち気にかけるのがばからしくなってきた」というのが本音です。サバイバルできなかった植物(特にいただきもの)もけっこうな数になります。うちの庭とは縁がなかったんだと諦めています。現在ではガーリック&トウガラシのオーガニック・スプレーさえもめったに使いません。殺虫剤であることにかわりはなく益虫にとっても良くないですし、それほど必要にもならなく(思わなく?)なってきたのです。おおらかになってきたと言うことでしょうか。もちろん冷夏などの異常気象で例年より害虫の被害が増えることもありスプレーが必要になることもありますが、必要最低限に抑えています。

私が行っている必要最低限の害虫・害病駆除とは以下の通りです。

オーガニック・スプレーは、ニームオイルに海藻エキスを加えたものの希釈液を、それでも効かなくて仕方ない場合は、より強い除虫菊(Pyrethrum)スプレーを利用しています(年に一回か二回程度)。インド原産のニーム(Neem)の木から抽出したオイルをベースにしたオー ガニック・スプレーは、葉を食害する病害虫に特に高い効果があり、バラの黒点病などにも効く上、人畜だけでなく益虫にも無害といわれています。

ハイビスカスに虫
1. ハイビスカスの蕾に油虫などが。潰すこともできたけど。
ハイビスカスに虫
2. 自然が作る微妙な色の取り合わせは美しくさえある。
ハイビスカスに虫
3. たった一日の儚い花の命と共に虫達も。被害はこの一輪のみ。
ハイビスカスに虫
4. よく見ると虫達は殻だけになって死んでいた。寄生蜂の仕業。

2008年4月追記−3月にひきちガーデンサービスより「虫といっしょに庭づくり―オーガニック・ガーデン・ハンドブック」という素晴らしい病虫害対策本が出版されました。永久保存ガイドとしてお勧めです。

庭の虫について学ぶ

初筆−2003年6月、最終更新−2008年4月



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